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北秋田市在住の鍼灸師。治療のこと、田舎暮らしのことなど書いています。コロナ自粛のため東京治療室は閉鎖中。https://www.kurumi-room.com


by satomi117h
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Bスポット療法

患者さんから教えていただいて、昨年末からBスポット療法を受けています。

その甲斐あってか、いつもならこの季節から春先にかけて度々出る鼻咽腔(鼻と喉の接点あたり)の痛みが、
今年は皆無!
私の場合、ほぼ100パーセントそこから始まる風邪の症状も、今年はまったくありません。

ここ数年、風邪なのか副鼻腔炎なのか、花粉症なのかわからず、
抗生物質はじめアレルギーの薬などいろいろ試しても埒があかず、
ついに耳鼻科通いに見切りをつけた私としては、うれしいかぎり。

聞けば、その療法は、60年代に広く使われた療法で、
今では、ごく一部の耳鼻咽喉科のドクターに受け継がれているのみということです。

どういう治療かというと、鼻咽腔の炎症箇所に塩化亜鉛を塗布します。
60年代に東京医科歯科大の耳鼻咽喉科の先生が始めた療法で、
扁桃炎や花粉症などの耳鼻咽喉科の領域に限らず、アトピー、喘息、関節リウマチなどの免疫系の疾患、自律神経失調症、糖尿病など多くの病に効果があったと報告されているそうです。

どのようなシステムで、様々な病に効果があるのか説明するのは、ちょっと難しいのですが、
一つは、細菌やウィルスによる感染に対して免疫システムが作動し、それが鼻咽腔以外に飛び火する。
なので、病巣源である鼻咽腔の治療が、有効だということ。

また、鼻咽腔には、細菌やウィルスがみつからない、自律神経の乱れによって免疫力が低下し起こる炎症もあり、めまいや胃部不快感の自律神経障害につながるそう。

私が通っている診療所(耳鼻咽喉科)には、慢性腎炎の患者さんも多く訪れているようです。
この療法を知るべく読んだ本の著者が、腎臓内科のドクターで、
IgA腎症の患者さんに対して行ったBスポット療法や、
鼻咽腔の免疫システムや、様々な病との関連性について書かれてあります。

Bスポット療法_b0093660_21361010.jpg


難しいことはともあれ、鼻咽腔の不快感と風邪予防には、すごく効きます。
こんないい療法がなぜ定着しなかったのか…
↑の本によると、

英語での論文がなく、世界に向けて発信できなかったこと、

いろんな病に効くというのがかえって医学的根拠に欠けると評価されなかった、

治療費が安すぎて儲けにならない、

治療にかなりの痛みを伴う。

とありました。
確かに、治療費は安いです。
私が通っているところは、ファイバースコープを使わないので、塩化亜鉛の塗布と吸入で一回380円。

そして人によっては、すごく痛いみたいです。
鼻と口から、鼻咽腔(のどちんこの裏側)に薬品塗布した綿棒入れますから。
炎症ひどい人は、しみるし、それ以前にその部分に綿棒入れること自体苦痛(+o+)

でも、そこの部分(軟口蓋)を閉じないで、開けたままで綿棒受け入れると結構大丈夫です。
閉じていると、綿棒でこじ開けざるを得ないので余計痛いです。

私はお上手ですと、先生に褒められました。

これから春にかけて、今まで毎年出た痛みがどうなるのか、
観察していきたいと思います。
by satomi117h | 2015-01-09 22:22 | 治療のこと | Comments(0)